リッカムプログラム(Part3)「話せた!」を自信に|効果を出す支援法【第3回】
「できたこと」に目を向けてあげましょう
吃音のことを考えると、「何回つまったかな」「今日はどうだったかな」と、つい気になるところに意識が向きやすいですよね。
でも、リッカムプログラムで大切にしているのは、お子さんがうまく話せた瞬間に注目し、その成功を一緒に喜ぶことです。
この小さな成功体験の積み重ねが、「話す力」と「話す自信」を育てる大きな土台になります。
成功体験が “ 話す力 ” を育てるしくみ
行動療法では、うまくいったときにプラスの反応があると、その行動はまた繰り返されやすくなると考えられています。
お子さんがスムーズに話せたとき、すぐにほめてもらえると…
1.脳が「この話し方は良いんだ」と覚える
2.「もう一回やってみよう」という気持ちがわく
3.流暢な話し方のパターンが強くなっていく
こうした積み重ねで、流暢な話し方が少しずつ “ 当たり前 ” になっていきます。
研究でも、リッカムプログラムを行ったお子さんの約77%が吃音を大幅に減らし、その効果が長く続くことが確認されています。
「一緒に喜ぶ」声かけが、より大きな力に
リッカムプログラムでの声かけは、ただの「褒める」だけではありません。
“ 一緒に喜ぶ ” ことが大きなポイントです。
例としては…
・「今の言い方、とっても聞きやすかったよ」
・「ちゃんと伝わったよ。ママ(パパ)もすごくうれしい!」
・「今のスラスラした言い方、すごく良かったね!」
・「上手に言えたね。がんばったね!」
こうした声かけの積み重ねは、お子さんに…
・「自分はできる」という自信
・「話すって楽しい!」という前向きな気持ち
・「喜んでもらえた」という安心感
を届けてくれます。
これらが、お子さんの成長をぐっと後押ししてくれます。
日常でもできる “ ちいさな成功 ” を拾う習慣を
普段の会話のなかでも、さりげなく良い瞬間を拾ってあげることが大切です。
あまり意識しすぎると、お子さんが緊張してしまうこともありますので、あくまで自然に。
日常の中で「今の良かったね」を軽く添えていくイメージです。
📌吃音は「一時的なもの」であることも多い
幼児期の吃音は、70〜80%が自然におさまるという研究もあります。
ただし、
・1年以上続いている
・症状が強い
・お子さん本人が気にしている
このような場合は、早めに専門家に相談することが安心につながります。
早期に適切なサポートを受けることで、改善の可能性はぐっと高まります。
焦らず、あたたかく見守る姿勢が何より大切
吃音の変化のペースはお子さんによってさまざまです。
数か月で変化が見られることもあれば、ゆっくり時間をかけて進んでいくこともあります。
一時的に悪化したように見える時期があっても、それはめずらしいことではありません。
大切なのは、「今日何回つまったか」よりも、「楽しく話せたか」を見てあげることです。
家族みんなで応援する空気づくり
実践を中心で行うのは主に保護者の方お一人ですが、家族全体でお子さんを温かく見守ることがとても力になります。
・祖父母にもプログラムの考え方を共有して協力してもらう
・家族全体で「話すって楽しいね」という雰囲気をつくる
こうした環境が、お子さんに安心感を与え、のびのび話せる土台になります。
「話すって楽しい!」が、すべての出発点
吃音の支援の目的は、「完璧に話せるようにすること」ではありません。
「話すって楽しい!」
「もっと伝えたい!」
この気持ちをお子さんの中に育てることです。
その一歩が、毎日の「話せたね!」の積み重ね。
あせらず、お子さんのペースに寄り添いながら、一歩ずつ進んでいきましょう。
お子さんの “ 話す力 ” は、きっと育っていきます。
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