文字が読めないのは視力のせいじゃない?(第3回 Part1)|視知覚の問題と対策【豊中市の学習支援】
この記事でわかること
・視力と視知覚の違い
・視知覚の課題が学習に与える影響
・家庭でできる簡単なチェック方法
「文字は見えているはずなのに、読み間違いが多い」
「音読になると、行を飛ばしてしまうことがある」
「“ぬ” と “め”、“し” と “つ” など、よく似た文字を読み間違える…」
こうした読みのつまずき、実は ″ 視力 ” ではなく、“ 視知覚 ” の力が関係していることがあります。
視知覚とは?
視知覚とは、目で見た情報を正しくとらえ、頭の中で処理する力のことです。
単に「見えているかどうか(視力)」ではなく、「どう見えているか」「どう理解しているか」が重要です。
視力vs視知覚
・視力:1.0、1.2など数値で測れる “ 目の機能 ”
・視知覚:見た情報を脳で処理し、意味を理解する “ 認知の力 ”
視知覚に含まれる4つの力
1.形の識別
・似た文字や図形を見分ける力
(例)「ぬ・め」「し・つ」「6・9」「〇・◎」などの違いを認識する
2.空間認知
・文字や図形の位置・向き・並びを正しく把握する力
(例)「はし」と「しは」を読み間違えない、「b」と「d」の向きの違いがわかる、マス目の中に文字をバランスよく書ける
3.視線の移動
・行から行へスムーズに視線を動かす力
(例)音読で行を飛ばさない、黒板とノートの間で視線を移動させる、文章を左から右へスムーズに読む
4.視覚記憶
・見た文字や図形などを記憶する力
(例)黒板の文字を一時的に記憶してノートに書き写す、漢字の形を覚えて正しく書く、神経衰弱でカードの位置を覚える
視知覚発達の目安
【3~4歳】
・簡単な形の違いがわかる(〇△□など)
・同じ絵を見つけられる
・簡単な線をなぞって描ける
【4~5歳】
・ひらがなの形の違いがわかり始める
・簡単な迷路ができる
・見本を見簡単な形を描ける
・「あ」と「お」、「ね」と「れ」など似た文字を区別できる
【5~6歳(年長~小1)】
・ひらがなを正確に読み書きできる
・鏡文字が減ってくる
・点つなぎや迷路がスムーズにできる
・まちがい探し(5~7か所程度)ができる
【6~7歳(小1~小2)】
・カタカナの形の違いがわかる
・簡単な漢字の形を認識できる
・文章を行ごとに正しく読める
・やや複雑なまちがい探しができる
【8~9歳(小3~小4)】
・漢字の細かい違いに気づく(「土」と「士」など)
・複雑な図形の模写ができる
・文章を読むときの視線移動がスムーズになる
・工作などの細かい作業の精度が上がる
こんなサイン、見られませんか?
【日常生活で気づきやすいサイン】
☐ 音読中に読み飛ばしや戻り読みが多い
☐ 単語の並びを入れ替えて読む(「はし」→「しは」など)
☐ 行の位置がずれて、同じ行を何度も読む
☐ 「見えているはず」なのに、文字を読むのが苦手
☐ 黒板を写すのに時間がかかる
☐ 似た文字をよく間違える
【学習場面でのサイン】
☐ 計算式を写し間違える
☐ 問題文を読み間違えて、的外れな答えを書く
☐ 図形の問題が特に苦手
簡単家庭チェック
以下の活動で、お子さんの視知覚の発達をチェックしてみましょう。
形の識別チェック
似た文字のカードを並べて、同じ文字を探す
空間認知チェック
文字カードを正しい順番に並べる
実際のケース例【Cさん(小2)の場合】
・困りごと:音読で毎回違う行を読んでしまう
・チェック結果:視線を安定して動かすのが困難
・サポート方法:指で文字を追いながら読む練習
・結果:1ヵ月後、指で追いながら読むことで行を間違える回数が大幅に減少。その後、徐々に指なしでも読めるように
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